ターゲットユーザーの絞込み
SEOを行う上でとても重要となるキーワード選定ですが、良く言われるように既にビッグキーワードとなっている言葉で、最適化することはあまり好ましくありません。
その業種上、どうしても上位を狙わざるを得ないキーワードというものはありますが、単なるアクセスアップを期待してビッグキーワードに的を絞ることは、得策ではありません。
初心者にありがちなのが、例えばサッカー用品を取り扱っているから「サッカー」というキーワードで最適化してしまうといった事です。
考えてみれば分かることですが、「サッカー」で検索するユーザーが、必ずしもサッカーボールやユニフォームなどのグッズを求めているとは言えません。
Googleのキーワードツールで「サッカー」というキーワードについて調べてみると、このような結果になっています。
「サッカーの月間検索ボリューム:2,740,000件」
数値の信憑性は置いといて、サッカー関連で上位に来ているキーワードを見てみると、グッズを求めているユーザーよりもそれ以外の情報を求めているユーザの方が多いことが分かります。
2008年10月現在、「サッカー」というキーワードで上位表示されているほとんどのページがニュースサイトですが、果たしてそれが検索ユーザーが求めているページなのか?
そもそもサッカー単独で検索するユーザーが何を求めているのかなど想像もつきません。
ターゲットの絞込み
サッカー用品を売りたいんだけど、「サッカー用品」で検索するユーザーは少ないから、サッカー日本代表やサッカー選手で最適化し、とにかくアクセス数を稼ごうと考える方もいるのかもしれませんが、アクセスアップの為に最終目標とは異なるキーワードで最適化する事によって、良い方向に進む事はあまりありません。
アクセスアップではなくコンバージョン(成約)率アップで考えた場合、「サッカー < サッカー用品 < サッカーボール < サッカーボール 販売」と、より細かいキーワードで検索するユーザを獲得する事が重要と言えます。
スモールキーワードやテールキーワードでのSEOが重要だということが浸透してきていますが、ターゲットユーザーの絞込みまで行っているサイトは意外と少ないように思います。
商品・サービスを提供する上で、あらかじめターゲットが決まっている場合には、始めからそこにロックオンしておいても良いかもしれません。
地域名での絞り込み
地域に特化したサービスや、ユーザーと直接会って提供するサービスであれば、トップページから「キーワード+地域名」で最適化しても問題ありません。
地域名を含ませることにより、単一キーワードとしては弱くなってしまい、大きなアクセスアップには繋がらないかもしれませんが、成果に繋がらない問合せ増加によって普段の業務に支障をきたすような事態を防ぐことができます。
成果とは何なのか?
ビッグキーワードで上位表示できているからと言って、それだけで成果が出ているとは言えませんし、ビッグキーワードで上位表示できていないからと言って、それだけで成果が出ていないとは言えません。
田島さんの「通販サイトの売上を確実にあげる方法」でも触れられていますが、「一見ごく普通のサイトなのに、売上が予想以上にあるサイト」や「見る感じ、儲かっていそうなのに、ほとんど売上がないサイト」はECサイトに限らず数多く存在します。
方向性を間違えると大きなロスとなるSEOは、スタートラインがとても重要であり、出口が見えないSEOほど無意味なものはありません。
上位表示、アクセスアップばかりを気にしているサイト管理者は、一度視点を変えてみてはいかがでしょうか。
長々と書きましたが要約すると、上位表示やアクセスアップを図る事は重要ではないという事ではなく、”それ以外の部分”も同じように重要であるということです。
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本当に、スタートラインって重要ですね。たまたま「ほとんど売上げがないサイト」を指導しましたが、この絞込みの重要度、さらに遡って商品分析の重要さを中々ご理解いただけないのが悩みです。。
>神居さん
SEOって伝えたいことが理解されない歯がゆさって多いですよね。
単一キーワードでの順位に固執する方はホント困ります。
特にYahooの特定のキーワードの順位にのみ固執する方とか。
日本のSEOも早くトラフィックやコンバージョン重視になって欲しい・・・