アダルトな人々のSEO
今から3年年ほど前になりますが、キーワード「高収入 アルバイト」をメインターゲットとした求人サイトのSEOを請け負ったことがあります。
女性向けの高収入アルバイトですから、風俗店等の求人ということで、競合サイトは風俗業界の店舗やそれらの運営を行っている組織となります。
当時、これらの競合サイトの分析を行ったり、大手風俗グループのWeb担当者などから聞いたりした話を元に、彼らが行っていた手法の中から、興味あるものをいくつかお話したいと思います。
相互リンクのアルバイト
アルバイトを雇い、自社サイトへの相互リンクの申し込みをさせます。相互リンクを結んだ件数で給料を支払うというものです。
これくらいは他でもやっていますかね。
サイトの買取り
こちらも一般的にもよく行なわれていますね。しかし、風俗関係のお店は浮き沈みが激しいため、新規のお店もあれば、消えていくお店も多いため、常に同業者の動向をチェックしています。
同業者が廃業すれば、すぐに連絡をとりサイトを買い上げ、自社サイトへのリンク元として利用します。
ほとんどがYahooカテゴリ登録サイトですので、かなり有効なリンク元として利用されます。
中国でのWeb制作会社
資金力のある大手グループになると、リンク元サイトを自作するために、中国にWebの制作会社を設立し、サイトを量産しているところもありました。
Googleが公式にSEO目的の有料リンクに対して言及するまでは、自社サイトへリンクを送るだけでなく、リンク販売も行なっていました。(今も行なっているものがあります)
コンテンツの買取り
少し前になりますが、某大手IT企業が採算の取れない自社コンテンツを売りに出していたことがあったのですが、そこに大手風俗グループが名乗りを上げていました。
その後、そのコンテンツは閉鎖されましたので、買収は成立しなかったようです。
しかし、現在の不況下、赤字のWeb及びモバイルの制作会社やSEO関連会社を買収しようと、大手風俗グループが動いている話を聞きます。
数億程度で買収可能な中堅の会社は、気をつけないと危ないかもしれません。
結局、彼らの手法の中心は、豊富な資金力を使って、リンクをいかに集めるのかということでしかありません。
技術力はさほど高くありませんから、技術的なスパム手法はあまり見られないようです。
最近の買収の動きはリンク元を確保するということよりも、技術力の確保に動いているのかもしれません。
ある風俗業者を相手にしているSEOコンサルタントの方は、「SEOとは不動産と同じだ」「SEOはお金を持っているものが勝つ」と語っていました。
リンクを買い集めページランクを上げて、そのリンクを売ることを、土地ころがしに例えたのでしょう。
Googleが有料リンクに関して厳しくなってからは、認識される被リンク数は3分の1程度まで減りましたが、それでもいまだに、数万という被リンク数を維持しています。
検索エンジン会社には頑張ってもらい、「お金を持っているものが勝つ」ようなSEOは、なくしてもらいたいですね。
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