「SEOブランディング」という本をオススメしたい
去年末に発売された、「SEOブランディング」という本を今更ながら読んでみました。作者は「影浦誠士」さんという、株式会社インフォクレストの代表であり、商いはインターネット戦略コンサルティングがなされている方のようです。
SEOテクニックばかりに気をとられている、最近のSEO書籍を読むくらいならば、僕はこの書籍を企業の担当者に読んでもらいたいと心から思いました。
それというのも、核心的なところで共感する部分が多分にあったからです。
下記に、特にそう感じた部分を列挙してみたいと思います。少なからず、僕と同意見をもっているSEOマーケッターや、コンサルタントの方はいらっしゃるのではないでしょうか?
- SEOのみで売上アップという幻想を抱く人びと。
- キーワード選定を業者に丸投げする、劣悪な担当者。
- 成果報酬型SEOサービスの質の低さ。
- SEOとBMO(経営最適化)は車の両輪である。
- SEOとブランディング、そのプロセスの本質は同じである。
(※一部、僕が勝手にお題目に据えているものもあります。)
タイトルからも、とてもキャッチーなものを感じ取ることが出来ますが、実際に読み進めていくと「うんうん」と頷くことばかりです。完全に一緒ではないにしろ、かなり近しいビジネスをしている自分にとっては、同じような経験をした記憶が、生々しく蘇ってきました。
簡単に、各項目を掘り下げていきたいと思います。
SEOのみで売上アップという幻想を抱く人びと。
もうこの世には存在していない人種だと思っていたのですが、これが大間違い!この手の人が多いこと、多いこと。
施策するキーワードで、上位表示をなしえた時の予想売上げ試算を行わない企業が山の様にありました。施策前に、このキーワードで上位表示をなしえたとしたなら、売上げが何パーセント向上するとか、PPC広告に裂いている広告費を何パーセント削減できるといった試算をまったく行わないのです。
これでは、何の為にSEOに取り組むのか?本末転倒としか思えません。
当たり前のことではありますが、皆さんはこの点を良く考えた上でSEOに取り組んでください。
キーワード選定を業者に丸投げする、劣悪な担当者。
これも上の項目にかなり近しい、愚かな状態です。SEOの対策キーワードを選定する際、確かに月間検索数というWeb上での需要といったものは大切です。しかし、人気のあるキーワードだから、そのキーワードでSEO施策を行うというのはおかしな考え方です。
Webマーケティングの最終目標は、コンバージョンを上げることです。コンバージョンを上げるために、自社サービス・商品の良い所、売りになる箇所、連想させる箇所、フックになる箇所といったものを、キーワードに置き換えて施策を行うことが本来のあるべき姿です。
それを適切に行える人間は、間違いなくそのサービスや商品に一番触れている人間なのです。
そういった方が、「どんなキーワードが良いですかね?」と、第三者に尋ねることは、「私どものサービス・商品はどんなところがウリですかね?」といったような間抜けな質問をしていることと同等であるという認識を持ってもらいたいものです。
この間抜けな質問を、僕はこれまでに何百回と受けてきました。
それを丸投げで他人に聞いてどうするんだ!?
成果報酬型SEOサービスの質の低さ。
これはちょっと、コンサルティング型のSEOを良く見せる為の脚色なような気もしないではないですが、正直僕も同意見です。
成果報酬型のSEOって、一体何をしてくれているのか?それがとても不明瞭です。そして、依頼したSEO会社とはことなる第三の要因によって順位が向上したとしても、それに見合った料金を支払わなければならないという所に疑問を感じざるをえません。
アルゴリズム更新や、インデックスアップデートが原因だっとしても、バナー広告出稿によって、バックリンク効果が高まったことによって順位が向上したとしても、成果報酬型サービス業者に支払わなければなりません。
どう考えてもおかしいと思います。
実際に、数多くのクライアントを抱えている業者が、一つのクライアントにさける時間なんてたかがしれているのではないでしょうか?
何をしてくれているのでしょう?何もしてくれていないのではないでしょうか?こういった心配をするだけでも、僕にしたら成果報酬型のサービスを受ける気がなくなります。
SEOとBMO(経営最適化)は車の両輪である。
これはとてもシンプルですが、良い格言だったのでご紹介したいと思います。
サイトにSEOすることによって、Web上でのサービス・商品への認知・価値というものがが高まり、ひいては企業価値を高める。
BMOすることで企業価値が高まり、その企業へはモチロンのこと、扱ってるサービス・商品に関心が高まり、Web上での評価(リンク)に繋がり、結果としてサイトのSEO効果を高める。
お互いに好循環を生むことが出来るんですね。
SEOとブランディング、そのプロセスの本質は同じである。
ブランディングの本質とは、優れた商品やサービスを長期にわたって提供し続けること。SEOの本質とは、ブランディングと同じく、時間と労力をかけて育てていくもの。
SEOとブランディグとでは、そのプロセスにおいて本質は同じなのである。
いやぁ~、とても良い格言ですね。僕のクライアントにも聞かせてやりたいですw
今回は、あくまで僕の愚痴ではなく、このSEOの核心に迫った書籍をご紹介させていただきました。やっぱり本は読まないといけませんね。
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