成果報酬のSEOもリンク売買ではないのか?
まずは、「リンク売買」の前提を
「リンク売買」とは、お金を支払うことでリンクを買う行為、そしてお金を貰うことでリンクを張る行為のことです。
検索エンジンは、この「リンク売買」を全面的に禁止していますが、機械的にこれを判別するのには限界があります。
それと言うのも、お金を支払った、お金を支払われたという事実は、当事者のみが知ることだからです。
更に、Yahoo!のビジネスエクスプレス、X-LISTINGのX-recommend、JLISTINGのJエントリーともに、結果的にリンクを購入できるわけですが、支払っているお金の対価はサイトの申請手数料という扱いになっている為、「リンク売買」には該当しないようです。
以前は、ビジネスエクスプレスでも、大々的に「SEOに効果的」というような記述がなされていたのですが、気付けばそういった記述は一掃されていました。
つまり、直接的な売買でなければ、検索エンジンの言う「リンク売買」には該当しないということになります。
また、Yahoo!などは自社で行っているサービスなわけで、取り締まるわけがないですよねw
ちょっと小耳に挟んだ情報によると、ビジネスエクスプレスの売上は相当な収益になっているようです。ある説では全体収益の3割~4割くらいはあるのではないか?といったそれこそ都市伝説の様なことも囁かれています。
ちょっと蛇足です。
少々話しがズレますが、随分前にYahoo!に問い合わせをしたことがあるのですが、ビジネスエクスプレスの代理店になるには、月に100サイトの登録申請をあげられなければいけないとのことでした。(これはおそらく特約代理店のことなのでしょう。)
ちなみに現時点で代理店を行っているのは、
■特約代理店
- 株式会社SBR
■認定代理店
- 株式会社ファーストチャージ
- 株式会社ジェイ・オー・エー
- 株式会社ネットテン
- イー三六五株式会社(さぶみっと!JAPAN)
- 株式会社テレ・マーカー
- GMOインターネット株式会社
- STC株式会社
- 株式会社オプト
- アウンコンサルティング株式会社
- 株式会社フードコネクション
■登録代理店
- 株式会社イーシーエム
- 株式会社クラシファイド
- 株式会社サイネックス
- ラディックス株式会社
- 株式会社大塚商会
- 有限会社アシスト アド システムズ
- 株式会社リンク
- 株式会社アール・エム
- 株式会社シーク
- ファーストサーバ株式会社
- 株式会社アイエフネット
唯一の特約代理店となっているSBRの株主は、最終的にヤフー株式会社です。いやらしいですねw。いやらしいですが、SEOを行う上でビジネスエクスプレスを必須のものとしたという先見性は凄いとも思います。
どのSEO指南書を読んでも、ビジネスエクスプレスは必須と書いてありますからね。
話しを本題に戻しまして
さて、話しを本題に戻しますと、その取り締まりようもない「リンク売買」ですが、機械的にとりしまれないのであれば、人の目を使ってという発想で生まれたのが、「有料リンク報告」です。
当初、僕はこのサービスが、「リンク売買」の抑止力にはならないのでないかと考えていました。検索エンジン側も、けん制程度でしか考えていないのではないかと。
しかし、検索エンジン側は本気でした。
実際に通告のあった膨大なサイトに対して調査し、実際にペナルティを科し始め、成果を挙げていると公にアナウンスしたのです。(Google公式リリース)
ちなみにYahoo!もこれにならってか、スパムリンクの報告用プラットフォームを設けました。
そうすると何だか矛盾が生まれてきませんか?特にYahoo!においてですが。
「有料リンクを取り締まりますよという一方、間接的なリンク売買は積極的に取り組んでいる。」といったような矛盾です。
先程、例にあげたビジネスエクスプレスのような間接的なリンク購入は、現時点では黒ではないけれどもグレーだと思うのです。以前あった「SEOに効果的」といったよな記述がなくなっているところを見ると、Yahoo!側もこのことを認識しているのでしょう。
前述で述べたように、Yahoo!にとっては大きな収益源となっている以上、「はい、やめます」というわけにはいかないでしょうし、株主的にもそれはさせないでしょう。但し、これはYahoo!に限った話しです。Googleは、Yahoo!の売上など関係ありません。けれどもYahoo!は日本最大のポータルサイトです。このサイトを評価しないで何を評価するというのでしょうか?
仮に、Googleが検索結果からYahoo!コンテンツを省いたとします。これで一番割を食うのは検索ユーザーです。このことは、検索ユーザーのエクスペリエンス向上を目指しているGoogleにとってマイナス以外のなにものでもありません。
そう考えると、Yahoo!のビジネスエクスプレス然り、X-recommend、Jエントリーもペナルティの対象とはなりえないのでしょう。
成果報酬のSEOサービスも「リンク売買」では!?
いよいよ本題です!成果報酬のSEOサービスも「リンク売買」になりませんか!?
成果報酬のSEOサービスの施策内訳は、ほとんどと言ってよいほど被リンクによる施策です。(もちろんそうでない施策もありますので、誤解のないように。)
するとこのサービスも結果として、リンク売買になると思うのです。
簡単に説明をするとこうです。
SEOの効果を出す為にサービス提供者は、対象のサイトへリンクを張ります。
リンクが張られたことにより、対象サイトの検索ランキングが上昇し、そのランキングに見合った報酬をサービス受給者は、提供者へ支払います。
まさに、直接的なリンク売買ではないにしろ、間接的なリンク売買です。
このリンク元となるサイトを工面することが、昨今のSEO会社の仕事と言っても過言ではありません。
その手段として想像するに、下記のような手段があるであろうと予測します。
- サイト、コンテンツ、企業自体を丸々買収
- サイトを最初から作成(自社・下請け)
- 中古ドメインを利用したサイト作成
- 有料サイトのリンクを購入(広告出稿含む)
- ブロガーを利用したリンク購入(先日の、日本Googleページランク下落の原因)
上記手段で得たリンクは、ユーザーにとっても有用なものも中には当然あるでしょう。けれども、Yahoo!や、エキサイト、gooなどの大手ポータルサイトなどに比べれば、比較的信頼度は劣ると思われます。
かといってこれらをバッサリとも当然いけないわけで、現状維持をしているといった感じではないでしょうか。
但し、これらを専門に扱っているSEO会社は、依頼主に対してしっかりとしたサービス案内をしなければいけないのと同時に、依頼する側はこの点をしっかりと理解した上で依頼をするべきでしょう。
理解というのは、「リンクをナチュラルには張ってもらっていない。」ということの理解です。
自然ではないということは、不自然ということになるわけで、不自然なリンクというものは、即ち「リンク売買」や「スパム行為」ということになりえるのです。
個人的には、胸を張って「弊社のSEO施策は、外部対内部が9対1です。リンクに自信があります。」というような業者には、ランキング下落やスパム判定という鉄槌が落ちて欲しいと切に願います。
無理やり検索結果ランキングを取得するよりも、他に優先すべきことは山積しているのではないでしょうか?Webに限った話しではありませんが、「改善し尽くした。」といったことはありえないはずだからです。