コンテンツの見直しを検討しよう
始めまして、SSBと申します。縁あってSphinn Japan blogにて執筆させて
頂く事になりました。まだまだ未熟者ではありますが、宜しくお願い致します。
今日は「コンテンツの見直し」という話です。ご存知のようにコンテンツを作成するには
方向性、テーマが必要です。ユーザーが検索してサイトに訪問するのは基本的にニーズに
合っているという事になりますが「応えている」かはユーザーが決めます。
コンテンツを作成して上位表示が達成されてもコンバージョンに繋がらなければ
それはニーズに応え切れていないと取るべきです。サイト訪問者に満足して貰えるよう、
出来る限りコンテンツを充実させる事が極力、ユーザーを逃さない為の手段といえます。
上位表示も達成され、アクセスもあるのにコンバージョンに繋がらないようなら
コンテンツを見直すことが必要です。方向性やテーマの見直しにもなりますね。
若干allyさんの集客したユーザーを逃がさない工夫と被りますが、
allyさんの記事は大変良質な内容となっていますので、あわせてご覧頂ければ幸いです。
コンテンツは十分ニーズに応えているか
コンテンツの方向性は何も1つに絞る必要はありません。ユーザーは何か情報を
探している時に検索し、サイトに訪問し、そのサイトをある程度掘り下げます。
特にECサイトなど金銭が絡むとかなり疑い深くなります。「失敗」は誰でも嫌ですからね。
AIDMAの法則で言うDesire(欲求)→ Memory(記憶)のプロセス。
ユーザーはこの行動を繰り返し、Action(行動)に繋げる傾向にあります。この際に
コンテンツが不十分だと折角の訪問者を逃す羽目になります。例えば自転車のECサイトを
運営していたとして、実際に自転車の写真や仕様、値段を分かりやすく表記するなど、
現段階のサイトでコンバージョンに上手く結びつかないようでしたら、
- その自転車を実際に運転している動画でアピールする
- 「店長のレビュー」などでオリジナルのコンテンツを作成する
- 別の角度からの写真を増やす※部品等のアップ画像はマニアに喜ばれます
- 付属品情報やサイクリング等の際にあると便利なグッズ情報をページ内に設ける
- 「店長に質問する」などのボタンを儲けてユーザーの疑問を解消する
などを追加してみる、などです。オリジナリティ、ユニーク性が鍵となるでしょう。
特に写真は多ければ多いほど信用して貰える可能性が高くなると思います。
サイトの仕様にも寄りますが、システム上難しいようなら詳しい方に相談すると良いでしょう。
海外のCustomizedGirlというショッピングサイトは
ユーザーがTシャツなどをジェネレーターでデザインし、それを購入できるシステムを
導入しており、それだけで様々なサイトからバックリンクを得ています。
これもコンテンツがあってこそのバックリンクです。発想が参考になりますね。
LPOを活用する
検索クエリによって表示するコンテンツを差し替えるようなLPOも良い手段です。
折角のコンテンツもユーザーが探せないと無駄になります。如何に目的ページまで
誘導するか、そのプロセスを容易にする為に効果的です。費用を掛けたくないのであれば
LPO対策ソフト「Shimojishima」などのフリーのスクリプトを使うのも良いと思います。
WordPressやMovable Typeをご利用なら「WordPress&MTにLPOを導入しよう!」
というサイトでLPO導入のプラグインを紹介しています。また、LPOを導入する事で
目的地までシンプルな道筋を作るユーザビリティ効果も期待出来ます。
迷わないサイトである事もコンバージョン向上の鍵となっているのは
ご存知の通りです。
ただし、過度の使用はかえってユーザーを混乱させますので適度にすべきです。
ユーザーは基本的に自分の意図しない動き(Flash等)を敬遠する傾向にあります。
コンテンツの枝を考える
そのコンテンツに関連性のあるコンテンツがサイト内にあるのはごく自然です。
コンテンツを増やすという事はターゲットも増えると言うことです。
例えば先程の自転車のECサイトならオンラインショップ以外のページに
- 年間ロードレース情報、スケジュール
- 海外の自転車ファッション情報
- オススメサイクリングコースを動画で見てみよう
- 最小限の荷物でサイクリング後キャンプで一泊するには?
- 自宅で出来る簡単メンテナンス方法!
- 自分で出来るパンク修理法!
なども加えれば、「コンバージョンに関わらない情報」を加える事で新たなファンの獲得が
期待出来ます。枝はいくらでも増やせるでしょう。コンテンツ制作の鍵は
生活から生まれる物です。基本的に「ニーズ」とは「生活上困る事、不便な事」
から生まれます。
ライバルサイトなどを見て「こうだったら良いのに」と思う事を自社サイトで実現すれば
差を付けられるかも知れません。不便を感じる=チャンスです。ご自身でニーズを感じる
という事は他の方も感じていると見て良いと思います。
枝を導き出すブレーンストーミング(会議)を行う
中身のある会議、ブレーンストーミングを行い、コンテンツのアイデアを出し合う事も
コンテンツ見直しに欠かせません。ブレーンストーミングでは4つの決まり事を守って
初めて効果を期待できる方法です。ルールを決める事で合理的に会議を進めます。
他人の意見を批判しない
他人の意見を批判するとその方からはもうアイデアが出なくなります。
「違う」と思っても否定しない事がディスカッションには必要です。
自分の常識が世間の常識ではありません。
「恥」を怖がらない
恥ずかしいと思わずに思いついたらなんでも話します。
アイデアは意外と身近に存在しているはず。一瞬不便と感じた事は
意外と忘れがちです。少しでも不便を感じたらニーズがあるかもしれません。
当たり前かもしれませんが、普段からメモを取る癖を付けておくと良いと思います。
量は多いほど良い
多い事はいい事です。それだけ可能性を量産出来てるのですから。
恥を怖がるのは否定されるのが怖いから。ブレーンストーミングでは否定は出来ません。
安心して発言してください。
他の意見に触発されたアイデアやミックスも考える
出てきたアイデアをKJ法等でまとめ、結合、改善する事で
より良いコンテンツのアイデアを見出します。
他業種とのマッシュアップも良いかもしれません。
基本的にブレーンストーミングは6~7人で行うものですが、特に型にはまる必要も
無いと思います。用意できた人材で行ってみてください。参加する方は社内で
優れた方のみにしない方が良いでしょう。極端な話、昨日今日雇ったばかりの
新人さんを加える方がよりユニークなアイデアが生まれる可能性があります。
「個性」を最大限引き出す事が目的ともいえます。
細かい点の工夫と配慮
あとはちょっとした工夫で劇的に変わることもあります。何回も例に出していますが、
先程の自転車のECサイトなら自転車の写真に女性スタッフを一緒に載せる、
なども効果的です。女性は存在がコンテンツになる可能性を持っています。
また人物の写真があるだけで人は安心感と親近感を抱きます。
少々露骨ですが、女性が自転車を運転している動画で、カメラに話しかけて貰い、
「さも一緒にサイクリングを楽しんでいる錯覚」を与えるのも良い方法と思います。
女性ユーザーなら友達と楽しんでいる、男性ならデートを楽しんでいる感覚から
購買意欲促進の期待が持てます。
ボタンのテキストも配慮してあげると良いかもしれません。ボタン一つで300億を
売り上げた話もあるくらいです。普段買い物をする際に「購入しますか?」
とは聞かれません。「購入する」というテキストを「店長に合計金額を支払う」等
にするとどうなるか、というテストをするのも良いかもしれませんね。
「値切る」などのボタンを作成するのも遊び心があって良いと思います。
配色やテキストなどを工夫して視認性を高めるのもユーザーが
Desire(欲求)→ Memory(記憶)の繰り返しにストレスを
感じにくくする手段の一つです。
ユーザーはWeb上とはいえ、結局はリアリティを求めているかのように感じます。
売り上げを求める以上、結局はサービス業。ユーザーに対する気配りは必須です。
試行錯誤を重ねる事で貴方のオリジナリティ溢れるコンテンツを実現可能にします。
最後に、私は自転車には全くもって興味がありません。蛇足でした。