Google SearchWikiで何が変わる?
アメリカで20日、Googleが検索結果をカスタマイズできるSearchWikiを正式リリースしました。
現状未だ一部のユーザーのみへの提供ということですが、これは、夏ごろに行われていたEdit search resultsの本リリースという形だと思われます。
いよいよ検索のパーソナライズド化を推し進めるような動きではありますが、これによってSEOがどのような変化をしていくのでしょうか?
「SEOってもうやることなくなるんじゃない?」とか、「SEOしても意味がなくなるね」とか、弊社内でも冷やかし半分でそんな声が聞こえましたが(苦笑)実際どうなっていくのでしょうか?
私なりに、日本にSearchWikiが導入されたら・・・というのを考えてみました。
なお、こちら勝手な妄想ですので、信じる信じないは貴方次第・・・。
SearchWikiが普及しない場合
Googleのアカウントを持っているユーザーのみにしかパーソナライズドされないのであれば、もともとGoogleのアカウントを持っていないユーザーは通常のオーガニック検索の結果を閲覧することになるはずです。
Googleにログインしていないのであれば、これも同じ。
また、ログインしてもSearchWikiの機能を使わないとしたら、これまた同じです。
SearchWikiの機能自体はソーシャルブックマークに近い感覚があるのではないかと思いますので、ソーシャルブックマークが(欧米ほど)普及していない日本にとってSearchWikiが使われるかどうかは疑問だと思われます。
ということで、この場合SEOにおいての変化は当然生じません
SearchWikiが普及した場合
Googleアカウントをもっていないユーザーでも使えるようになったり、Googleアカウントを持ったユーザーが増えることによってSearchWikiを使うユーザーが増えた場合です。
この場合は、上位に出るように設定されるものは必ず一度は検索結果に表れたもののはずです。わざわざ100位くらいから引っ張ってくる人もいないでしょうから、上位に出ていなければこの候補にならなくなります。
ということはやはり、現状と同じSEOは必要になると考えられます。
むしろ、ユーザーが検索エンジンをソーシャルブックマーク的に使うようになることを考えると、上位表示の意義はより高まる可能性があります。
逆に検索結果から排除されるケースというのも想定されると思われますが、これはSMO的な発想になりますが、ウェブサイトや商品・サービスがユーザーから支持をうければ問題ありません。
本質から外れたリンクばかりのSEOによってキーワードとずれたコンテンツがランクアップされていたり(現在のGoogleからのようなコンテンツがランクアップすることは稀だと思いますが)、SEOに気をとられすぎて(?)コンテンツ内容や商品自体の研究がおろそかになっていたりという場合は検索結果から削除されてしまうケースもあると思われます。
そのため、SearchWikiが普及した場合は、SEO+コンテンツ強化+商品・サービスの強化ということが必要になると思われます。
もちろんそのほかに「認知」「信頼性」など複雑な要素がからむと思いますが、ユーザーの支持を得るということをウェブサイト上で体言しなければならなくなるわけです。(マス広告の使い方も変わるかもしれませんね)
結論
以上、普及しない場合、する場合両方考えると、どちらもSEOは必要ということに落ち着いてしまいます。
個人的には、一般名詞で検索した結果をSeachWikiを使って表示順位を操作するケースというのは商品比較や不動産物件比較くらいかなという気がしますので、SearchWikiが使われるキーワードとそうでないキーワードは分かれるかもしれませんね。
なお、これに関連して、search engine landにて、関係者の「Googleはユーザーデータをある種の”シグナル”として常に見ており、その様な状況に対して扉は閉じられていない。」とSearchWikiでのユーザー動向をオーガニックの検索結果そのものに影響させる可能性がある趣旨の発言を紹介しています。
GoogleのPageRankシステムから始まった所謂ユーザー投票型の仕組みを考えると、ありえない話ではなさそうですね。
SEOというものはSearchWikiで今の形がなくなることはないでしょうが、プラスαの工夫は必要になるかもしれませんね。
- カテゴリ:Googleタグ: Google SearchWiki
オーガニックの検索結果に不満を持っている昨今、このようにユーザー主体でランキングに変動があるかもしれないというのは喜ばしい反面、その考え方は「人が絶対善」であるとこが前提となってしまいます。
悲しいかな、世のスパマーはこの仕組みを逆手にとるのでしょう。
いつの時代も「イタチゴッコ」となるのでしょうけれども、もしこういった新たな要素を導入するというのであれば、Googleはどこまで自動化でこれを取り締まれるのか?といった事が課題となるんでしょうね。
クリーンな検索結果を願わずにはいられません。それは結局、僕達の生活を潤すわけですから。
>>>Googleのアカウントを持っているユーザーのみにしかパーソナライズドされないのであれば、もともとGoogleのアカウントを持っていないユーザーは通常のオーガニック検索の結果を閲覧することになるはずです。
記事の結論部分にも書かれているように、この場合も、GoogleWikiで蓄えたデータ(どのサイトが人気があるかなど。実際はもっと複雑なデーターですが。)を通常のオーガーニックサーチに反映させることは予想されます。
>>>上位に出ていなければこの候補にならなくなります。
これ、すばらしい分析だとおもいます。
>>>SearchWikiが普及した場合は、SEO+コンテンツ強化+商品・サービスの強化ということが必要になると思われます。
これもその通りですね。ユーザーに受け入れられないサイトは淘汰されますね。
>>>その考え方は「人が絶対善」であるとこが前提となってしまいます。悲しいかな、世のスパマーはこの仕組みを逆手にとるのでしょう。
GoogleWikiのコメント機能は特にスパマーの格好の的でしょうね。でも、GoogleはYoutubeで経験をつんでいますし、スパマーの「行動パターン」を把握しているはずです。スパマーを駆逐するのはまさに「イタチごっこ」で非常に難しいでしょうが、検索結果を決定するデータとして蓄積する際にはスパマーコメントとそうでないコメントをフィルターする手立てはある程度持っていると思います。もちろん完璧ではないでしょうが。