2010年 上半期を振り返ろう!

公開日:2010/7/2
執筆者:世良 裕之

 早いもので7月。今年も折り返しました。
今回はここまでの上半期を振り返ってみましょう!
検索マーケティング業界での話題になったニュースや、Sphinn Japanで話題になった記事を月毎に振り返ります。

1 月

 2009年末からGoogleをはじめ有名企業が、中国からと思われる通称「Aurora」と呼ばれるサイバー攻撃の被害に遭いました。1月12日にはGoogleより、逆探知によって得られた攻撃に関する情報がOfficial Google Blogで公開され、また、その他の情報などから、これらの攻撃が中国政府によって行われたものである可能性が高いことが判明しました。(当然、中国政府は否定しています)
・Official Google Blog:A new approach to China

 1月26日には2009年9月以来となる、Yahoo!検索より検索エンジンのインデックスフルアップデートの発表がありました。
・Yahoo!検索 スタッフブログ:Yahoo!検索 Index Update

Sphinn Japanで話題になった記事

2 月

 2009年12月に提供開始されたGoogleの「リアルタイム検索」が日本語(google.co.jp)にも対応しました。「リアルタイム検索」とはTwitterやGoogle Buzzなどマイクロブログ等の投稿を中心に時系列でリアルタイムに表示するもの。検索結果画面の「オプション」から「最新」を選ぶと、最新のニュースやTwitterのつぶやきなどが表示される。2月24日には米Yahoo!も米Twitterとの提携発表があり、Yahoo! Searchの検索結果にもリアルタイムのツイートが表示されるようになりました。
・Google Japan Blog: リアルタイム検索で今この瞬間を検索

 2009年7月末に、検索事業における提携合意を発表した米Microsoftと米Yahoo!は、2010年2月に、米司法省及び欧州委員会から提携に関し無条件で承認を受けました。その後、合意内容の遂行プロセスへと移り、2010年末までに検索アルゴリズムの移行完了を目指すとしています。(日本は2011年末頃でしょうか)
・Computerworld.jp:マイクロソフトとヤフーの検索提携、米司法省と欧州委が承認 : MicrosoftとYahoo! 提携

Sphinn Japanで話題になった記事

3 月

 これまで中国での検索検閲を行ってきたGoogleは1月のサイバー攻撃をきっかけに、検閲の中止を中国政府と交渉を行ってきましたが、交渉は決裂したとし、3月22日よりgoogle.cnへのトラフィックをgoogle.com.hk にリダイレクし、検閲無しの各種サービスの提供を開始しました。
・Official Google Blog:A new approach to China: an update
・Googleのどのサービスが中国本土で利用できるかを示すページ:Mainland China service availability

 3月11日には、前回1月26日の更新から、43日でYahoo!検索より検索エンジンのインデックスフルアップデートの発表がありました。
・Yahoo!検索 スタッフブログ:Yahoo!検索 Index Update

Sphinn Japanで話題になった記事

4 月

 米Googleは4月9日に、検索ランキングアルゴリズムの1つの要素として「ページ読込速度」を組み込んだことを発表しました。2009年末ごろから話題にはなっていましたが、SEOへの影響は少なく、「全く同じページがあれば、速いほうがいい」という程度のものです。
・Official Google Webmaster Central Blog:Using site speed in web search ranking

 4月30日には、前回3月11日の更新から、50日でYahoo!検索より検索エンジンのインデックスフルアップデートの発表がありました。
・Yahoo!検索 スタッフブログ:Yahoo!検索 Index Update

Sphinn Japanで話題になった記事

5 月

 4月30日からGoogleに代わりiモード検索サービスに採用されたモバイルgooが、動作不安定により一旦取りやめGoogleモバイルに戻されました。その後、準備が整ったとし5月7日にサービス提供を再開しました。
・ – プレスリリース – gooヘルプ:NTTドコモ「iモード検索サービス」リニューアルにあたり、ポータルサイト「goo」のケータイサイト検索基盤を提供

 Googleウェブマスターツールの新機能として、4月から追加された検索キーワードごとの検索結果での表示回数、クリック数、CTRの表示に続き、5月には平均掲載順位の表示を開始しました。また、重要なキーワードに星印のマークを付け、そのキーワードだけを表示する機能など、ウェブマスターにとって非常に役立つ機能が追加されました。
・Google ウェブマスター向け公式ブログ:新しい「検索クエリ」ページについて

Sphinn Japanで話題になった記事

6 月

 2009年8月10日に公表されたコードネーム「Caffeine」と呼ばれる次世代検索システムが、2010年6月8日に公式ブログにて完成したことが発表されました。複数のレイヤーで構成されていた従来の検索インデックスに比べ、「Caffeine」ではWebを小さな部分に分けて解析し、検索インデックスを絶えずアップデートしているため、従来よりも50%新鮮な情報が提供可能になるとしています。
・Official Google Webmaster Central Blog:Our new search index: Caffeine

 6月23日には、前回4月30日の更新から、54日でYahoo!検索より検索エンジンのインデックスフルアップデートの発表がありました。
・Yahoo!検索 スタッフブログ:Yahoo!検索 Index Update

 3月からGoogle.cnへのトラフィックをGoogle.com.hkへとリダイレクトを行っていたGoogleが、6月30日に失効するICPライセンス(中国政府が情報統制のために実施しているサイト審査制度)の更新のためにリダイレクトを中止すると米国時間6月28日に発表しました。現在は、リダイレクトをやめ、Google中国版に香港版へのリンクを置いています。免許更新されるのでしょうか。
・CNET Japan:グーグル、中国での運用を再変更–Google.com.hkへの自動リダイレクトを中止

Sphinn Japanで話題になった記事


 個人的にはあまり、大きな動きはなかったような上半期でしたが、皆さんはいかかでしたでしょうか。Yahoo!検索のインデックスフルアップデートがこまめににあり、振り回された人も多いかもしれません。(6月28日のアップデートも7月1日にまた大きく動いてますね)
 上半期最後に出てきたGoogleと中国のニュースも今後どのような形になるのか注目です。また、米Microsoftと米Yahoo!の提携も年末に本格的に動き出すでしょう。(日本はまだ先でしょうけど)
比較的、年末に大きなニュースが流れることが多い検索エンジン関連ですので、下半期に注目しましょう。

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