LPO 対策 – テストデータを集計しない 5 つの言い訳と、そこに潜む落とし穴

公開日:2009/9/1
執筆者:鷲見 貴人

最近(最近でもないか…笑)、LPO 対策というのが流行っていますよね。

  • 申し込みボタンを大きくしましょう。
  • お客様の声を追加しましょう。
  • 個人情報が保護されている証明書を表すロゴを追加しましょう。
  • ビデオを追加しましょう。

そうすれば、コンバージョン率が良くなりますよ!みたいな話です。

こういった話は、もちろん大事ですし、とても貴重な情報です。僕自身も、よく話すことです。

事例に習うことは大事なのですが、それを実行してみた後に、具体的にどのように変化したのかをデータで解析する人たちがあまりにも少ないことに、いつも落胆させられます。

ツールを導入するのが面倒だという理由以外に、あまり口には出しませんが、分析をしない人達の言い訳として、次のようなものが挙げられます。

  • 統計的には上手くいくはずだから大丈夫だろう。
  • 理論に基づいているので、コンバージョン率は良くなるだろう。
  • コンサルタントが提案した改善案だから間違いない。
  • せっかくお金をかけてサイトをリニューアルしたから…
  • 苦労してデザインしたんだから…

こんなことを思いながら、新しいサイトにリニューアルしたり、一般的に言われている LPO の事例に習いサイトを改善していくのです。テストツールを使わずに…

残念ながら、ここには大きな落とし穴があります。

それは、サイトを改善すると同時に、改善後の新しいバージョンが勝ってほしいと心の中で強く願っていることです。

そう思うこと自体に問題はないのですが、ツールを使わずに比較してしまうと、人間とは不思議なもので、新しいバージョンを応援してしまうが為に、新しいバージョンの方が注文数が増えたような気になるのです。

それどころか、明らかに注文数が減った場合でも、

『改善前は、時期的にオーダーが多くなる時だったから。』
『改善前は、ちょうど ○○ のサイトで紹介された時だったから。』

など、新しくリニューアルしたサイトをかばうかのように、改善後が上手くいかなかった外的要因を探しはじめる人もいます。負けのサイトを採用しているのにも関わらず…恐

もしあなたが、ここにある経験をしたことがあるのであれば、今からでも遅くはありません。

テストツールを使いはじめましょう。世の中にはいろんなテストツールはありますが、オススメは Google Website Optimizer (無料)です。設定方法はこちらで紹介しています。

考え方としては、あなたの仕事はアイデアを注入することで、結果は全てお客様任せです。負けたテストは、サクッと損切りしなくてはいけません。

つまり、改善案に余計な情を持つのではなく、 コンバージョンの良いサイトは、お客様に作ってもらうという心構えが大事なのです。

一般的に言われている LPO の手法(机上の理論)が、全て上手くいくとは限りません。

というか、テストツールを使いながら、確実にコンバージョン率の高いものを選んでいくことが、本当の意味での LPO 対策と呼べるのではないでしょうか?

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