-950ペナルティを引きこすメガメニュー
Googleで、SERPの10ページ目のほぼ最後にランキングを下げられてしまうペナルティ、「-950ペナルティ」について以前紹介しました。
2年近く前に報告されて依頼、-950ペナルティを引き起こす原因の特定や確実な対処法は見つかっていないのが現状です。
しかし、WebmasterWorldのアドミニストレータ、tedsterが原因のひとつとして有力視しているのが、彼が「Mega Menu(メガニュー)」と名付けたサイト構成です。
「Mega Menu」とは、サイドバーに貼られた大量のメニュー形式のサイト内リンクです。
サイドバーに、ずらずらっとすべてのリンクを並べるケースもあれば、CSSによってマウスのカーソルを重ねたときに表示させるホバー形式のリンクのケースもあります。
ホバー形式は見た目には、数が少なくすっきりしていますが、HTMLのコード中に大量のリンクがあることに変わりはありません。
なぜMega Menuが-950ペナルティの原因となりうるのか、tedsterは2つ挙げています。
1つはアンカーテキストの効果を狙ったキーワードの使いすぎ、そしてもう1つはリンクの多さによるサーチエンジンの混乱です。
Googleは、1ページのリンク数を100以内に収めるように推奨しています。
これは、100以上あるとペナルティを受けるということではなく、すべてのリンクをクローリングしにくくなるという理由からです。
今は、クローラの性能が向上し100以上あってもたどることはできるようですが、どれが重要なリンクなのか判断がしづらくなり、戸惑わせてしまうようです。
またMega Menu(具体的には、100超のメニューリンク)は、ユーザービリティの観点からも美しくありません。
100個リンクが並んでいても、実際にユーザーがクリックするのはそのうちの一部でしょう。
tedsterのクライアントのサイトでは、ホームページにある1つのリンクが全体の60%のクリックを占めていて、10個のリンクが全体の99%のクリックを占めていたそうです。
つまり、ほとんどが無用なリンクということです。
他のリンクは、SEO目的での設置でした。
無駄なメニューを削除したところ、ランキングも滞在時間もコンバージョンも上がったそうです。
ただ、tedsterの分析に対して、Mega Menuを利用していても上位表示を続けているサイトも報告されています。
したがって「Mega Menu=-950ペナルティ」とは言い切れません。
Mega Menuそのものが悪いわけでもないでしょう。
Mega Menuとその他の原因が重なって、Googleが誤認識してペナルティを誘発してしまうのかもしれません。
100を超えるメニューを設置するのは、何百ページ、何千ページとあるようなECサイトなど大規模なサイトが多いでしょう。
Mega Menuが絶対的に-950ペナルティの原因になるわけではないとしても、サイドバーに大量のメニューを設置するサイトを管理するWebマスターは注意してください。