トップページのテキスト量

公開日:2008/11/28
執筆者:竹内 潤平

検索エンジンはテキストが大好きです。

検索エンジンがflashをインデックスできるようになり、いずれは画像内の文字すら読めるようになるのでしょう。しかし、現時点では圧倒的にフルflashサイトよりもテキスト重視のサイトの方がSEOには有利です。

スモールキーワードやニッチキーワードなどキーワードの質にもよりますが、アンカーテキストによってページ内に存在しないキーワードで上位表示させることは通常難しい事です。

小・中規模サイトはSEOを優先しテキストベースで作成する

社名で検索されるような大手サイトや、コンテンツに関係なく大量の被リンクを張られる様なメーカーや著名人のサイトならデザイン重視でも良いのかも知れませんが、多くの中小企業サイト(小・中規模サイト)では、なによりもまずSEOを重視すべきです。

SEOを理解していないWeb製作者が作成したサイトは、人間には良い印象を与えるかもしれませんが、検索エンジンにはあまり良い印象を与えません。デザインにこだわりフルFlashにしたり画像を多用した場合、成果を上げる事が難しいのが現実でしょう。

どんなにデザインに優れたサイトであっても、どんなにユーザーフレンドリーなサイトであっても新規訪問者が来なくては何の意味もありません。

優れたコンテンツにより被リンクを獲得し検索順位を上げる事がSEOの基本ですが、被リンクを受けづらい一般的な中小企業サイトにとってテキスト量はとても重要な要素であり、それはトップページも例外ではありません。

その文字を画像にする必要ありますか?

見出しにしろ、キャッチコピーにしろテキストよりも画像にした方がきれいに見えますし、ユーザーに与える印象も良くなります。

画像を見出しタグ(h1、h2など)でマークアップしても、altを長めの文章にしても特に問題はありませんが、本当にその見出しや文章は画像にしなければいけない要素でしょうか。

CSSで背景画像+テキストを上手く組み合わせることにより、全て画像の場合と遜色の無いものにする事も可能です。画像をそのまま貼り付けるよりは作業的には面倒かもしれませんが、SEOにとっては背景+テキストの方が効果的です。

テキスト量を稼ぐ技術というかスパムについて

デザイン性を重視したままテキスト量を稼ぐ技術は色々とありますが、スパムと判断される可能性が高いので注意が必要です。

クローキング

クローキングとは、訪問者ごとに読み込ませるページを変える技術で、検索エンジンがアクセスしてきた時にはSEOを施したページを読み込ませ、人間(ブラウザ)がアクセスしてきた時にはデザイン重視のページを見せる手法の事です。

デザイン性と検索ユーザーの流入を同時にかなえる技術として一時期大手サイトでも利用されていましたが、合理的理由が無いクローキングについては、その多くがスパムと判断される為、今では意図的なクローキングサイトはあまり目にしません。(クローキング=スパム行為ではありません) 

隠しテキスト

Google の検索は隠しテキストが嫌い

コンテンツに隠しテキストや隠しリンクが含まれていると、ユーザに対するものとは異なる情報が検索エンジンに提示されるため、信頼できないサイトと見なされる可能性があります。とく に、そのテキストが検索エンジンでヒットさせるためのものの場合、そのリスクが高くなります。

ユーザではなく、検索エンジンのためのテキストを書いてしまっている場合は、検索結果から削除されてしまうことがあります。よくわからない場合は、たとえ検索エンジンが存在しなくてもそのテキストを書いたかどうか考えてみてください。

上記は隠しテキストに関するGoogleの見解です。

altに含まれるキーワードの重要度がかなり低くなっている現在、alt属性を利用したキーワードの詰め込みを行っているサイトは少ないですが、いまだにページ内の画像全てに同じキーワードを含ませているサイトは多く見られます。

また、CSSで背景画像を指定し、その背景色と同じ文字色でテキストを表示した場合、画像の色を判断できない検索エンジンは目視以外ではその文章をスパムとは判断できないでしょう。

「まだロボットは画像を正しく理解できないので、altに画像と関連性の無いキーワードを入れないでくれ」というのがGoogleの本音なのでしょう。

話が少しそれますが、スパムか否かの判断として、『検索エンジンが存在しなくてもその行為をしたか』という事が良く言われますが、この考え方はどうかと思います。

そもそも検索エンジンが存在しなければSEOなんてやりませんし、極論を言えば検索エンジンが存在しなければWebサイトなんて作りませんので、Googleの公式ブログでこういった発言がされることには少し疑問を感じます。

ただ、検索エンジンを騙す形でテキストを配置する事を考えるよりも、検索エンジンにもユーザーにも優しい作りでテキストを盛り込む事を考えた方が良い方向に進む事は確実です。

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この記事へのコメント

4 Comments »
    Comment by sugane
    2008/11/29@11:25 AM

    >>>極論を言えば検索エンジンが存在しなければWebサイトなんて作りませんので、Googleの公式ブログでこういった発言がされることには少し疑問を感じます。
     確かに、現状では「大抵の場合」検索エンジンがインターネットのポータル(入り口)です。でも、ポータルは他にもありますよ。ディレクトリ、ニュースサイト、辞典(wikipediaなど)、そして、今後はソーシャルサイト(Youtubeなどのメディア系も含め)経由でのアクセスはもっと増加していくと思われます。
     「検索エンジンがなくても」という概念は間違いなく存在しますし、今後、この傾向は一層強くなると思います。

    Comment by 竹内 潤平
    2008/11/29@11:47 AM

     私も今後さらにソーシャルメディアが重要なものとなる認識です。検索エンジンとソーシャルメディアが共存している現状では、検索エンジン以外の対策も必要不可欠です。
     しかし、検索エンジンが存在しなければ、ソーシャルメディアも存在しなかったのではないかと思います。
    さらに言えば検索エンジンがなければインターネット自体が普及しなかったとも思いますので、検索エンジンがあってこその全てだと考えています。
     検索エンジンが存在しないインターネットを想像する事は難しいのですが、明日突然、検索エンジンが無くなったとしたら、私はサイトを作ってネットから集客するという考えから、リアルな集客活動に移行すると思います。
     検索エンジンの内側の人が「検索エンジンがなくても」と発言する事になんか違和感があるんですよね。

    Comment by sugane
    2008/11/29@4:53 PM

     竹内さんの考え方は正論です。でもそれは、マーケッター、もしくはビジネスマンとしての視点です。
     インターネットの利用価値はビジネスだけではありません。
     ぼくは、学生時代も、そして今も、何かをリサーチするときに、インターネットにものすごく世話になっている。もちろん、現在は検索エンジンがあるからリサーチの軸になるのは検索エンジンです。
     でも、学生時代、まだGoogleが出始めのころは、文献を集めた様々なサイトに直接アクセスし、そこから目的の情報に向かっていました。だいたい、大学の図書館のホームページにいくと、そういったサイトのリンクが分野別に貼ってありました。(今も存在するのだろうか?)
     今でも、雑誌のバックナンバーの文献などは直接その雑誌のサイトで探したりして、リサーチします。
     また、ためになるリンク集はブックマークしていて、そこから目的のサイトを探すこともあります。
     そういうサイトの作成者は必ずしも検索エンジンを念頭においてサイトを作成しているわけではありません。
     そして、検索エンジンが欲しているサイトというのは「そういう」サイトなんだと思います。つまり、「検索エンジンがなくても」というのは「マーケティング目的じゃなくても」と置き換えられるのではないかと思います。

    Comment by 竹内 潤平
    2008/11/29@5:19 PM

     確かにビジネスの視点かそうでないかにより大きく変わりますね。
     私もSEOやWeb制作に触れる前の、個人ブログを立ち上げたばかりの頃は、検索エンジンのことなど全く考えてなかったですし、新しい情報は検索エンジンからよりも、知っているサイトからリンクされているサイトから得ていた記憶があります。

    >そして、検索エンジンが欲しているサイトというのは「そういう」サイトなんだと思います。つまり、「検索エンジンがなくても」というのは「マーケティング目的じゃなくても」と置き換えられるのではないかと思います。
     ユーザーはバリバリの商用サイトよりも非商用サイトを求めていると感じていますので、このご指摘は目から鱗でした。ありがとうございます。

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