SEO対策効果は順位ではなく集客数で
今回のテーマは「自社に対する、そのキーワードの価値」です。
クライアントさんから、社名やキーワードが特定できないならという条件付きで公開用データをいただきました。(この場もお借りしてお礼申し上げます)
Yahoo!とGoogleで1ヶ月連続1位のデータ各種
Google Analytics より、セグメントでGoogle検索とYahoo!検索を設定したときのセッション数のグラフと、その他の数値です。
※Analytics のアドバンスセグメントはサンプルデータのため、今回の場合、Google:±9% Yahoo:±7%の誤差があります
キーワードの月間検索数は下記のとおりです。
- AdWordsキーワードツール・・・ローカル135,000、グローバル246,000
- Ferret Plus・・・21,862
- オーバーチュア・・・(1ヶ月の検索予想数)25,200 – 253,594
無料で使える有名なツールだけにしました。
1日あたりの平均値を計算します。
- 全体・・・421
- Yahoo!・・・118
- Google・・・224
購入される層は、男女比率7対3、30代から40代が中心です。Googleの数値がYahoo!よりも大きいのは、検索リテラシーの高さと思われます。
1セッション(クリック)10円で計算すると、このキーワードは約13万円の価値になります。ただし、これはビッグキーワードという普通はねらって1位にはなれない単語です。
CTR(クリック率)がとても低いことも「検索ユーザーは何が目的なのか」がしぼれていないためです。参考っていうことでごらんください。公開されるものでは貴重なデータだと思います。
SEO(対策)効果はセッション数を調べること
検索順位での報酬設定はよくありますけど、検索エンジンを利用したPV(表示回数)での広告費用請求のようなものと思います。でも、この「PV」は先に書いたように正確な数値がわかりません。Googleとフェレットで大きく違いますし、オーバーチュアは幅が大きすぎてよくわかりません。これでは「上位表示」が成功(報酬)とは言えませんよね。
Webサイトでの販売や知って頂く最初の目的は集客なので、特定キーワードでのクリック数を調べます。この時、GoogleとYahoo!を分ける必要があるので、Google Analyticsのアドバンスセグメントを使います。
アドバンスセグメントの設定手順
- Google Analytics でレポートを表示
- 右上のアドバンスセグメントの横にある「全セッション」をクリック
- 窓が開くので左の「アドバンスセグメントの新規作成」をクリック
- ディメンションからトラフィックを開き「参照元」をステートメントへドラッグして、値を「google」にする
- 「andステートメントの追加」をクリックして項目を増やす
- ディメンションからトラフィックを開き「メディア」をステートメントへドラッグして、値を「organic」にする
- 「andステートメントの追加」をクリックしてもうひとつ項目を増やす
- ディメンションからトラフィックを開き「キーワード」をステートメントへドラッグして、値を設定したいキーワードにする
- セグメント名を任意の名前で入力して「セグメントの作成」ボタンを押す
※すべて「条件:完全一致」で「大文字と小文字を区別」が表示されていたらチェックをはずします
これでGoogleができましたので、できたセグメントをコピーしてください。Yahoo!は4番を「yahoo」にするだけで完成です。
ユニークユーザー数など一部のレポートでは使えませんが、セッション数などの表示中に、右上の「アドバンス セグメント」から、設定したGoogleとYahoo!のキーワードのトラフィックをチェックしてみてください。全体に対してどのくらい集客しているのか簡単に比較できます。
また、ステートメントの「キーワード」(7番と8番)を設定しなければ、GoogleとYahoo!のオーガニック(広告ではない)検索からの流入がセグメントできるので、キーワードのトラフィックを見るときは、こちらの方が汎用できます。
本当の意味で上位表示やSEO(対策)の効果を確かめてください。
アドバンスセグメントの設定は、カグア!さんの「動画で見るアドバンスセグメント」がわかりやすいと思います。
SEO(対策)効果は順位ではなく集客数で
もちろん順位は重要ですが、効果を見るにはアクセス数です。たとえば販売関連のキーワードで「1位で10人」が来られるキーワードと「10位で100人」だったら、10位の方が価値は高いといえますので、順位の対価として費用を割り当てることはできません。
最終的な目標はコンバージョン(売上や反応)ですけど、無料のGoogle Analyticsでは間接効果がとれないので効果測定の精度が下がり、有料の効果測定ツールが必要になります。
検索順位にこだわりすぎて時間をかけると、人件費などムダな経費が増えます。また、Googleは自動でクエリを送信する検索順位調査プログラムの使用を推奨していません。
まずは集客数を指標にして、予算があれば有料のツールでコンバージョンを指標にした効果測定をしてみてください。
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一部のレンタルショップでは、カートからのドメインが変わることがあります。コンバージョンをとる方法が見本付きでわかりやすく解説されています。 - 絵で見る最適化「Google検索結果順位とクリック率」 – SEO対策の薬箱
大規模なECサイトから個人ブログまで、ウェブマスターツールのデータをもとに調べました。私のブログなのでちょっとわかりにくいかも知れません 🙂
※文字だけではわかりにくいので、Google検索用のアドバンスセグメント設定方法をこちらに作りました