アーロン・ウォールインタビュー:ペナルティを受けずにリンクを買う方法
SEOにおいて最も重要な要素の一つが被リンクの構築ですが、その中で一つの問題として残るのがリンク売買に関する議論です。
今回のPub Conでもリンク売買に関する議論が行われ、SEO Bookのアーロン・ウォール氏がこのことに関してインタビューを受けている動画がWebProNewsで公開されています。
リンク売買の何が問題なのか?
リンク売買の問題点は、資金のある企業にとって被リンクの構築が容易になるので、検索キーワードとコンテンツの関連性やコンテンツの質に関係なく上位表示が出来る可能性が出てしまうことです。
検索エンジンにとっては、検索キーワードと検索結果との関連性の精度を高めることが一番大切なわけですから、リンク売買が検索結果に影響を与えるのを嫌います。
そこで、Googleはリンク売買が検索結果に影響を与えないようにするために、広告リンク(有料リンク)にnofollowタグを使用することを義務付けました。
これに従わない場合、ペナルティとなることがあります。
Googleのガイドラインには以下のように明記されています。
一部の SEO やウェブマスターは、リンクの品質、ソース、他のサイトに与える長期的な影響を無視して、PageRank を転送するリンクの売買を行っています。PageRank を転送するリンクの売買は、Google のウェブマスター向けガイドラインに対する違反となり、検索結果におけるサイトのランキングに悪影響を与える可能性があります。
Yahoo!、MSNもこれに追随しています。
ここで、常に議論の的となるのは、「どこまでがリンクの売買なのか?」、「実際にどんな場合にnofollowタグを付けなければならないのか?」、逆に「どんな場合にはnofollowタグをつけなくても大丈夫なのか?」ということです。
間接的なリンク売買はセーフ
以下の例のような場合は、実際に金銭的な取引が絡んでいても、直接的にリンクを買う行為ではないので、nofollowタグ無しでリンクをもらうことが出来るとウォール氏はインタビューで答えています。
- 有料ディレクトリーリンク
- 同業者からのリンク
- 過去に取引のあるビジネスからのリンク
- 顧客の商品レビュー記事からのリンク
- カンファレンスのウェブサイトからのリンク
- チャリティイベントのウェブサイトからのリンク
間接的なリンク売買として一番分かりやすい例が、チャリティに寄付をしたり、イベントのスポンサーになることで、主催者のウェブサイトなどから協賛者としてリンクをもらう場合です。リンクをもらう側は、仮に被リンク対策としてチャリティに寄付をしていても、直接リンクを買っているわけではないのでペナルティの対象にはならないのです。
SEOmozのRand Fishkin氏も「8 Ways to Buy Links Without “Buying Links”」という記事で間接的なリンク売買の方法を紹介していますが考え方は同じです。この記事は、CyberAgentブログで翻訳されていますので、是非参考にして下さい。(リンクバイイングをせずにリンクを手に入れる8つの方法)
まとめ
上記のように、ペナルティを受けずに間接的に被リンクを買うことは可能ですが、インタビューの中でウォール氏はGoogleの1万人のQuality Rater (サイトを目視で採点する人々) の存在に言及しています。人の目で判断される以上、「これは必ず大丈夫」というはっきりとしたラインは無く、必ずグレーゾーンが存在します。
ウォール氏は明言はしていませんが、最終的に「リンク元とのコンテンツの関連性」「検索エンジンが検索結果に表示したいと思うようなサイト」であることが大切になると示唆しています。
- カテゴリ:Google,SEM/SEO 全般タグ: リンク売買, 被リンク